diary

インディゴの夜 (加藤 実秋 創元推理文庫)

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渋谷にあるちょっと変わったホストクラブの女オーナーと、スタッフの若い男の子たちがいろんな事件を解決する話です。短篇集。キャラが立ってて読んでいて面白い作品でした。帯には2010年にドラマ化って書いてありました。確かに、ドラマにしやすそうな話ではある。

巻末の解説に「小説には時代の風俗を書き込みすぎるのはよくないという風潮がある。物語の普遍性が失われるかららしい。」というような話がありました。普遍性うんぬんもわかるけど、その時代を生きている人にしか書けないものってのも、私はある気がするんだよねぇ。この小説にはそういった時代風俗がふんだんに盛り込まれていて、それでいて面白い。まぁ確かに、旬を逃したら古臭く感じるかもしれないけど、それでも入れてった方が面白いんじゃないかという解説の方の意見に私は賛成です。

ちなみに、作品の主な舞台になっている、渋谷の明治通りを恵比寿方向に向かったところ渋谷川のほとり、っていうのは、学生の頃音楽スタジオとJRAがあってよく行ったあたりなんですごく懐かしい気分になりました。

Written by Kei

August 26th, 2012 at 10:57 pm

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