沈まぬ太陽 1-5 (山崎豊子 著)
「白い巨塔」を読んだのを知ったホッケー仲間が貸してくれたのが、この、「沈まぬ太陽」でした。分厚い文庫で全5冊、本を読み始めると、他のことに支障が出るくらい読み続けちゃう性格なので、読み始めるのを躊躇してたのですが… やっぱり読み始めたら一気に読んでしまいました。ホントウはハワイで読もうと思ってたんですけどね… 行き帰りに飛行機に乗るので、さすがに題材が題材なだけに、やめておきました。
本の内容は、日航機御巣鷹山墜落事故を中心とした、当時半官半民だった日本航空の腐った内部事情の告発を、ストーリー仕立てにしたような感じです。おそらく取材で得た事実を元に話を組み立てていったのでしょう、なるべく話を詰め込もうとしたのか、ストーリーそのものは少々途切れ途切れな感じでしたが、それぞれのエピメ[ドはリアリティ溢れていて圧巻です。特に、日航機墜落の辺りでは、幼いながらに見たテレビでの報道を思い出して胸が痛くなりました。膨大な量の取材の元に成り立っているのを、ひしひしと感じることができます。それにしても、これがすべて事実なら、日航はとんでもない会社だったんだぁ~と思います。あまり書くと、これから読む人の楽しみがなくなっちゃうので、あえて書かないでおくことにします。「沈まぬ太陽」の「太陽」の意味は本の一番最後に出てくるのですが、ワタシは、太陽っていうのは、実はあの日航のマークの赤い鶴マルのロゴのことなんじゃないかなぁと密かに思ったりするわけです。とにかく、強烈な本でした。
事故がおきたのは、1985年8月12日、既に19年も前の話なんですね。あらためて、520名の犠牲者の方のご冥福をお祈りします。
山崎豊子が「沈まぬ太陽」を書くために情報を集めるのは相当大変だったそうで、日航からかなりの圧力があったそうです。
「大地の子」を書いたときも、中国当局からの妨害で大変だったそうですが、「沈まぬ太陽」を書いたときの方がもっと大変だったそうです。
「毛沢東の私生活」の作者のようにならないのは、ノン・フィクションとは言ってなくて、あくまでもフィクションということになっているからなのでしょうか。(実際に少しフィクションが入ってるはず)
http://chata.is-a-geek.net/redpill/archives/000276.html
naoyukiono
13 Sep 04 at 6:43 pm edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>
おのちゃんも読んだことあるのね。さすが。
確かに、アレだけ書いたら相当文句でるよなぁ。
kei
14 Sep 04 at 3:12 pm edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>
僕は、白い巨塔も沈まぬ太陽もまだ読んだ事ないんで、Amazon で買おうかなと思ってたら、「不毛地帯」や「二つの祖国」も山崎 豊子なんだね。この二つ(特に前者)は留学前に読んだんだけど、良かったな。
不毛地帯を読んでた頃は、自分は商社マンになると思ってたからなぁ。
あとは、炎熱商人とか商社論(Amazon で見たらなかったけど爺ちゃんから借りたやつなんでかなーり古いやつ)も面白かった。
総合商社の社長になりたければ、こういう相手を妻にしろ。とか書いてあったりして(商社論)。爺ちゃんは社長になれなかったけど。
今、二つの祖国読み返したら、また違った視点で読めて面白そうだ。
って、ちょっと、トピックからずれてるか。
¥700円の本に送料300 は、割合的にちとでかい。
Shun
14 Sep 04 at 10:04 pm edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>