逆ソクラテス (集英社文庫) 伊坂 幸太郎
なんかで面白いと噂を聞いて読んでみました。ちょっと前に読んでたんだけど、記録するの忘れてました。
小学生目線の短編が5つ詰まってます。小学生の頃、こんなませた考え方してたかな〜とちょっと思いもしたけど、話はどれも読後に爽快感があって面白かったです。
エンドロール (ハヤカワ文庫JA) 鏑木 蓮
ひろこ姉さんにお勧めされて借りて読んだ本。
マンションでの老人の孤独死を発見した主人公が、その老人が残した謎のノートと8ミリのフィルムに興味を持ち、彼の生前の軌跡を追っかけていく話。こんなに色々都合よく行くかなー?とも思わなくもないけど、謎のほどけていく感じがとても気持ちがいいというか、あぁ、なるほどねぇ、という感じでした。当の老人は生きている状態ではまったく出てこないのですが、でも、彼が何を思い、どう生きてきたのかがとてもよくわかり、手法として面白いなと思いました。
ひろこ姉さんはこの鏑木さんという作家さんのファンのようで、他の本もよかったら持ってって読んでいいよとのことでした。あとで、蔵書を見てみようと思います。
外科医、島へ 泣くな研修医6 (幻冬舎文庫) 中山祐次郎
日本に行く飛行機で読もーっと、と思ってちょっと前に買っておいた本。予定通り日本行きの機内で読みました。Kindleで購入。
今回は主人公が離島に勤務する話。お医者さんは文字通りどんな病気や怪我も診ないといけないこと、都会にいたら助かる命も助からないこともあるということ、それも込みで離島に住むことを選択する、ということ、など、離島の医療状況や生活なんかがよくわかってとても興味深かったです。いつもどおり医療の話はとてもリアルでよかったのですが、高度な治療をわかりやすく解説してくれるあの感じは今回はお預けでした。
52ヘルツのクジラたち (中公文庫) 町田 そのこ
いつぞやの年に本屋大賞を取ってて、そのうち読んでみたいなーと思ったら、先日帰国したときに、若葉台のコーチャンフォーに行ったときにたまたま文庫になっているのを発見して買いました。正確に言うと、一緒に行った母親が買ってくれました。ちなみに、このデカい本屋は初めて行ったんだけど、ものっそいテンション上がりますね。あんなのが近所にあるなんて、実に羨ましい。
自分の人生を家族に搾取されてきた貴瑚という女性と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年が出会う話。重いというか悲惨な話が多くてなんか気分が重くなる部分もあるんですが、いい感じでまとまってるオチなんじゃないかな。ひとがつらいときに、それに気づいて、行動してくれる友人が出てくるのですが、いやほんと素晴らしいな、と。実際にここまでできる人がいるのかなとも思うけども、少なくともそういう気持ちは自分も持てるようにしたいなー、なんて思いました。本屋大賞は納得の作品でした。あと、やっぱり紙の本はいいですね。
悩め医学生 泣くな研修医5 (幻冬舎文庫) 中山祐次郎
日本に行くときの飛行機の中で読みました。
泣くな研修医シリーズの5作目。医学生の頃のストーリーです。医大っていうのはこういう感じなのね、ってのと、学生の医療の現場での無力感や焦り、が興味深かったです。解剖の授業のあたりが特にリアルでちょっと読んでてきつかったですが、世のお医者さんは全員これやってんだと思うとお医者さんはやっぱすごいんだなーと思いました。
死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫) 櫛木 理宇
阿部サダヲが出ている映画のTrailerが気になって読んでみました。
実は、暇なときにちょっとずつ読む、というのを繰り返した、読み終わるのにかなり時間がかかってしまったんですが、最後は日本行きの飛行機で全部読みました。え?そうだったの?こうじゃないの?的な展開がとてもおもしろかったです。このシリアルキラーの男はかなり不思議な感じで、映画で阿部サダヲがどう演じているのかがすごく気になりました。時間があったら観てみようと思います。
無限大ガール (Kindle版) 森 絵都
Prime読み放題で見つけた本。
あちこちの部活の助っ人を専門にする、ハケン部の女の子の恋の話。42ページであっという間に読み終わりました。ちょっとなんか馴れ馴れしい口調が気になったけど、短いわりに楽しめました。でも、これくらいの歳で、自分には何もない、とか、自分は空っぽだ、とか考えるのかなぁ。私が中学や高校のときは、そんな事考える暇、なかったけど。
人質の朗読会 (中公文庫) 小川 洋子
本屋大賞ノミネート作品の中で見つけた本。面白そうだったので読んでみました。小川洋子さんは、私の大好きな「博士の愛した数式」の著者の方です。
日本人のツアー団体が反政府ゲリラに捕らえられた人質となってしまい、結局その事件は解決するも、人質たちはその際に爆発に巻き込まれて全員犠牲になってしまう。後日、この人質たちが、囚われている間に、一人ひとりが自分の物語を自己紹介がてらに朗読する朗読会を行ってたことがわかり、その様子を録音したテープが見つかる… という話。それぞれの人の朗読が、短編として収録されています。
読み終わってみれば、いわゆる短篇集だったわけですが、最初の設定が衝撃的なせいか、どの話もなぜだか妙に胸を打つ感じでした。面白かった。
ただ、それぞれの短編が、最終的になんか絡み合って収束していったりするのかな〜、と思ってたので、結局それぞれの短編は独立したまま終わってしまったのが、ちょっとオチがつかないな〜という感じではありました。
君と夏が、鉄塔の上 (ディスカヴァー文庫) 賽助
Amazon Prime Readingで見つけて、面白そうだったので読んでみました。
帆月という中学生の女の子には、大きな鉄塔に上に座って、いつも同じ方向をずっと眺めている小さな男の子が見える。帆月は、帆月のことがちょっと気になっている、鉄塔好きの煮え切らない伊達くんっていう同級生の男子と一緒に、この男の子の謎に迫っていく…というお話。終わってみればファンタジーな話でした。
鉄塔を中心に話が展開されるのが新鮮だったのと、鉄塔の上の男の子が眺めて待っていた何か、のあたりが、ちょっと意表つく感じで面白かったです。でも、全体的にはなんか平坦な感じがしました。少しずつ読んでたので、ちょっと頭の中で話が分断され気味だったのが原因かもしれません。
きみと暮らせば (徳間文庫) 八木沢里志
のんびり屋の兄と、しっかり者の妹が織りなす、陽の光差すような、猫もまどろむほのぼのあったかストーリー。
というAmazonの紹介文に惹かれて購入。
医療物とか重苦しい本ばかり読んでると、たまにはほんわかしたような本が恋しくなるんですが、それにぴったりな本でした。主人公のユカリちゃんがとてもいい娘でした。