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謝らないアメリカ人 (2)

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ワタシはアメリカ人だらけの環境で週2〜3回インラインホッケーをやっているのですが、ワタシがそこで実際に体験した(している)謝らないアメリカ人の例を紹介したいと思います。

まず、引っ掛けたり突き飛ばしたりして相手を転ばせたときのセリフはほぼ100%「Are you all right?」です。明らかに自分が悪い場合でもまず「I’m sorry」は出てきません。セリフがなんか出てくるのはまだいいほうで、大抵は無視してすーっとどっかいっちゃいます。まあ、こんなことでいちいち謝ってちゃきりがないスポーツだし、逆にちゃんとここで謝っちゃったりしちゃうと乱闘なんか起きないわけで、そういう意味ではこのアメリカの謝らない文化がNHL(アメリカのプロホッケー)の試合を面白くしているとも言えます。ホッケーをはじめたころはこの謝らない文化がちょっとショックでしたが、最近はもう慣れてしまいました。

チームメイトの間でも、基本的に謝るというのはあまりないです。例えば、明らかに自分のミスで点を取られてしまって、それをチームメイトに指摘されても、とりあえずは全力で弁解します。ときには「足がもつれた」「自分のスティックが変だった」「床が濡れてた」など屁理屈オンパレードです。この、なにかにつけとりあえず理由を付けて弁解しまくるというのもアメリカ人の大きな特徴の一つです。言い負かすをよしとするアメリカの教育のせいなんじゃないかと思ってます。

でも、それじゃあなんかギスギスするというか、殺伐としてくるんじゃないかと思う方も多いと思うでしょうが、実は意外にもそうではないのです。なぜかというと、アメリカ人は相手が謝るということも期待していないからです。いつだったか、自分の出来が散々だったせいで自分たちのチームが負けた試合の後、ロッカールームで「今日は俺の出来が悪かった、I’m sorry」的なことをチームメイトに言ったら、みんな慌てた様子で「そんなことないよ今日はみんな調子悪かったよ」的なフォローをいれてくれました。謝る、というワタシのあまりの予想外な反応にみんな気が動転していた様子でした。

この原理(?)を応用して、最初にまず「I’m sorry」を発して、相手の意表をついた後にこちらがうだうだと理屈をこねて、最終的に自分は悪くないことにしてしまう技があります。これはスポーツ以外のシーン、たとえばビジネスでも割と有効で、特に「I’m sorry」を口に出すのに抵抗の無い日本人にはうってつけの技です。

いろいろダラダラと書きましたが、言いたかったことは、とにかく、アメリカ人は日本人のようにとりあえず謝るということはしない、と。アメリカ人に不慣れな人は、これを心に留めておくと、いざというときの衝撃にいくらか多少は耐えられるんじゃないかと思います。

p.s. と、ココまで書いて、アメリカ人全員がそういうわけではないなぁとちょっと思いました。ワタシの経験からすると、白人アングロサクソンのいわゆるアメリカ人っぽい人ほどこういう傾向にある気がします。アジア系の人はすんなり謝る人も実は多いかも。

Written by Kei

April 2nd, 2009 at 1:31 am

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4 Responses to '謝らないアメリカ人 (2)'

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  1. I’m sorryはお悔やみの時に使う言葉で
    ”ごめんなさい”ではないよなあ、、、

    僕も一緒になって悲しく思うからがんばれっていう意味であって
    自分に非があって謝ることではないなあ、、、

    みんなに謝りたくてI’m sorry for thatと
    ”間違って”使用してしまった場合(笑)
    アメリカ人は”この日本人、間違って言っちゃったな”と思う反面
    アメリカではそんなことしなくてもいいんだよ、やめなよ
    俺はそんなことしないぞ、みんなしないぞ
    お前だけそんなことして気持ちが楽になった振りするな(大笑)
    と思って、慌てるのかもしれませんね(ほんとか?)

    失敗したら責任追及や懺悔で次回への改善を促す日本式と
    失費してもお互いに虚勢を張って誤魔化して
    お金と物をふんだんに使うか達成レベル自体を下げて解決するアメリカ式と
    どっちが良いのか、、、

    人間関係を壊さないための行為としてはどちらも分がある気もする。
    より良いものになる可能性があるとして日本式が良いか
    お互いストレスが無くて気楽なのが一番だからアメリカ式が良いか、、、

    日本の大学の日本式に疲れたたいちょうなので
    今はアメリカ式が心地よいです、、、

    たいちょう

    3 Apr 09 at 9:07 pm

  2. 確かに、謝る場面でI’m sorryっていうと、「(自分のせいでこうなってしまった)あなたのことを残念に思う。」という猛烈な謝罪のようなイメージになるね。もし万が一謝るときはPlease accept my apologiesみたいな表現の方がいいかもしれないね。

    たいちょうもすっかりアメリカ人だなぁ 🙂

    kei

    4 Apr 09 at 3:33 am

  3. 謝罪をされた側はApologies accepted.何か、宅急便でも受領したような言い方で、これまたアメリカっぽい。。

    hidekoji

    4 Apr 09 at 7:26 am

  4. NETFLEXで週二回、DVDを借りてるんだけど
    昨日観た”WANTED”って言う映画では
    主人公がI’m sorryを連発してた(笑)

    たいちょう

    5 Apr 09 at 6:07 pm

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